カナダ移民手続 LMIA 解説
(Updated: April 4, 2026)
カナダ移民申請手続きにおける、LMIA, Labour Market Impact Assessment (労働市場影響評価)は、外国人採用によるカナダ経済へのインパクト・影響を査定する評価制度で、カナダ国内の企業が外国人の雇用許可取得の手続きを行う際、ESDC
(Employment and Social Development Canada カナダ雇用・社会開発省) に対し査定を申請します。この LMIAを申請出来るのはカナダの雇用主であり、外国人労働者が申請することはできません。LMIAは外国人の人材を雇用することで、カナダの労働市場に
"Positive" または "Negative" の影響を与えるかどうかを評価します。申請にあたりカナダの雇用主は、事業内容、外国人労働者が担当する職務・職位に関する情報を記載し、その雇用についてカナダ市民またはカナダ永住権保持者の雇用を試みたことを示す証拠(e.g.
求人広告, 採用選考記録)を添付する必要があります。ESDC は提出された LMIA申請内容を審査し、結果が "Positive"
の場合は、その外国人の雇用がカナダ労働市場にプラスの効果, "Negative" の場合はマイナスの影響をもたらすと判断したを意味します。エクスプレスエントリー・CRSスコア算定の際にポイント加算するには、LMIA
"Positive" の査定取得が必須です。しかし後述の "LMIA 免除" ケースはこの限りではありません:
LMIA免除・ジョブオファーについて:
ジョブオファーが、下記三つのカテゴリーの何れかに該当する場合、LMIA "Positive" 査定取得が免除されます:
1. 国際貿易協定, i.e. CUSMA協定(= 新NAFTA)、GATS 条約
2. カナダ連邦政府と州政府間の協定
3. 社内転勤(Intra-company transferees)
どのような職種・職位が LMIA免除に該当するかの詳細については カナダ移民局・IRCC ガイドライン をご参照ください。エクスプレス・エントリーのプロフィールに "LMIA免除のポイント" を申告した場合、カナダ移民局から後日、免除基準を満たしていることを証明する書類提出が要請されます。
エクスプレス・エントリーの CRSポイント ?
CRSポイント数はジョブオファーの NOC 職種コードによって異なります。職位のスキルレベルに応じ、50ポイントまたは200ポイントが加算されますが、200ポイントが加算されるのは上級管理職のみです。
200ポイント:
旧 NOC 2016 コードが 00 で始まる職種でのジョブオファー
50ポイント:
旧 NOC 2016 コードが 0、A、B の職種のジョブオファー
⇒ 参考 ⇒ 最新の優先職種情報
⇒ 旧 NOC 2016 職業リスト
Updated - April 1, 2026
LMIA(低賃金)の新ルール施行 - 広告期間が8週間に倍増、若年層の採用が義務化
2026年4月1日より、外国人労働者一時雇用プログラム(TFWP)の低賃金枠において、以下の新規定が施行されました。
1. 求人広告期間の倍増
変更点: LMIA申請前の求人広告期間が「4週間」から「8週間」に延長。
影響: 外国人採用の準備に、これまで以上のリードタイムが必要となります。
2. 若年層(15〜30歳)への求人努力が必須
内容: カナダ国内の若者へ優先的に雇用機会を提供するため、若者向け求人サイトへの掲載や学校との連携が義務化されました。
背景: 若者の失業率上昇(15〜24歳で14.7%)を受け、政府は国内雇用を最優先する姿勢を強めています。
3. その他の重要トピック
地方の緩和: 深刻な人手不足の地方(Rural Area)に限り、雇用上限を10%から15%に一時緩和(2027年3月末まで)。
記録保持: 採用活動の記録は6年間の保管義務があり、ESDCによる審査も厳格化されます。
ポイント: 今回の改正は、外国人労働者への依存を減らし、国内の若年層の雇用を促進する政府の強い方針を反映したものです。
Updated - March 20, 2026
カナダ、LMIA不要の就労許可を付与するパイロット (Innovation Stream) を2年間延長:
カナダ政府は、高技能人材向けに LMIA(労働市場影響評価) を不要とする雇用主限定ワークパーミットを発給できる 「Innovation Stream」
をさらに2年間延長しました。これにより、対象者は LMIA手続きなしで、比較的スムーズに就労許可を取得できます。
Innovation Streamの対象者・要件:
- Global Hypergrowth Project(GHP) 参加企業からの有効なジョブオファーがあること。
- 職種が NOC の TEER 0~3(高技能職) に該当すること。
- その職種のNOCに定める学歴・経験要件を満たすこと。
※ TEER 0 または 1 の職種は、より迅速な処理の対象となる場合があります。
※ 本人がTEER 0/1、または一定のTEER 2/3職で就労する場合、配偶者(内縁含む) が配偶者 Open Work Permit の対象となる可能性があります。
参加企業(2026年3月時点で8社)
- Ada Support Inc.
- AlayaCare
- CellCarta
- Clarius Mobile Health
- Clio
- Duchesnay Pharmaceutical Group(DPG)
- Lightspeed Commerce
- Vive Crop Protection
実施期間
2026年3月23日公表の運用更新によれば、本制度は2028年3月22日まで継続するとされています。
LMIA免除のメリット(なぜ重要?)
LMIAは、外国人を雇用した場合のカナダ労働市場への影響をESDCが審査する仕組みで、TFWP(Temporary Foreign Worker
Program) 経由では原則必要です。LMIA取得には通常:-
- 申請手数料: 1,000ドル
- 審査期間: 3~4ヶ月
- 有効期間: 6ヶ月
- 更新・延長時にも LMIAが必要になる場合あり
.. など、雇用主側の負担と時間がかかります。さらに近年は、失業率が高い地域での "低賃金 LMIAの審査停止" もあり、LMIA不要の枠組みは実務上の利点が大きい制度です。
背景: カナダの「高度人材」獲得戦略:
今回の延長は、カナダが世界から高度人材を呼び込む政策の流れとも整合しています。米国の H-1B関連コスト増の影響を受ける人材の受け皿としての議論や、研究人材向け施策(Research
Talent Initiative), Express Entry カテゴリー拡大(研究者カテゴリ追加等) など、ハイテク・研究分野の人材確保を重視する動きが続いています。
Updated - February 20, 2026
IRCC(カナダ移民局) は 2026年2月20日、International Mobility Program (IMP) における 相互雇用 (R205(b) – C20) に基づく LMIA 免除ワークパーミット の運用指針を更新しました。
更新の主なポイント:
1) 「相互性(reciprocity)」の判断基準を明確化:
審査官は、「申請者の出身国において カナダ国民だけでなく永住者(PR) にも同様の機会があるか、また 申請者が来る “その国” で相互性が成立しているか」を確認する旨、より具体的に明示されました。
2) 相互性は 「新規創出」 だけでなく 「維持」 も対象に:
申請者の雇用が、"海外側の既存ポジションを維持する形でも相互性の根拠になり得る"、という点が明確になりました。
3) 申請情報 (GCMS入力) に関する注意事項を追加:
新たに、審査官向けの GCMS 記載セクションが追加され、実務上は申請者・雇用主側も次を意識する必要があります。
- 渡航先州・市は 雇用先住所と一致させる
- NOCコードをオファー上に明記する
- 米国市民など「渡航書類要件免除」の申請者は、パスポート期限より先でも オファー期間全体で許可を出すべき、との確認
その他の重要点:
このWPは 正式な政府間協定がなくても、相互性を示せれば発給され得ます / IEC (International Experience Canada)
には適用されません (但し、ベルギー、日本など一部の文化協定に基づく枠組みには適用) / 相互性の実績が浅い組織は 最初は少数、実績が長い組織は
より柔軟に多数の許可も容認、という考え方は従来通り / もし不許可の場合、雇用主が LMIA を取得し、TFWP(LMIAベース) で再申請ことが可能、という点も従来通り。
Updated - January 26, 2026
2026年 "LMIA 免除就労許可" に関する主な変更点まとめ:
2026年に予定されている、LMIA 免除の就労許可に関する重要な変更点の概要です。受入枠の拡大や、留学生向け制度(PGWP)の対象分野の凍結などが含まれます。
1. 外国人労働者の受入目標数が増加:
LMIA免除(IMP): 2026年の受入目標数が170,000人に設定されました。これは昨年の計画値(128,700人)から32%の増加となります。
LMIA必要(TFWP): 一方で、LMIAが必要な一時外国人労働者プログラムの目標数は60,000人に引き下げられました(当初計画は82,000人)。
2. PGWP(Post Graduate Work Permit) 対象分野リストの凍結:
変更なし: 2026年は、ポストグラデュエーション就労許可(PGWP)の対象となる学習分野(Field of Study)に変更は加えられません。除外の延期:
当初2026年初頭にリストから除外される予定だった178のプログラムは、分類システムの改定作業中のため、年内いっぱいは対象リストに残ります。注:
学士・修士・博士課程の卒業生は、学習分野の制限を受けません。
3. 期限を迎える・不透明な特別措置 以下の特別政策については、延長のアナウンスがまだありません。
州指名(PNP) 候補者向け: オープンワークパーミットの発給措置は2025年12月31日で期限を迎えていますが、更新状況は未定。ウクライナ人向け(CUAET):
2026年3月31日に期限切れとなります。イラン人向け: 2026年2月28日に期限切れとなります。
4. 進行中の法改正(法案 C-12):
現在審議中の法案「C-12」が成立すれば、政府に就労許可の処理停止、取り消し、一時滞在者への条件追加などの強力な権限が付与されます。同法案は下院を通過しており、2026年2月3日から上院での審議が再開されます。成立する可能性が高いと見られています。
5. 農業・水産加工業向けの新許可:
農業および水産加工業に特化した新しい就労許可制度を策定中ですが、開始日や資格要件は未発表です。
過去記事(January 2025)
2025年1月以降、失業率6%以上の CMA(国勢調査大都市圏)では、"低賃金労働者を対象とした LMIA"(= 低賃金労働市場影響評価)の申請が中止されます。これは、カナダ政府が2024年8月26日に発表した措置に基づくもので、低賃金ストリームの一時外国人労働者プログラム(TFWP)に影響を与えます。政府は三ヶ月ごとにCMAリストを更新し、次回更新は2025年4月4日に予定されています。
対象となる CMA(2025年1月10日時点) 現在、以下の15のCMAが対象となり、これらの地域では低賃金ストリームでの雇用が認められなくなります:

影響を受ける雇用主と従業員側の選択肢:
> 雇用主:
高賃金ストリームに切り替えて申請.
失業率が6%以下になる迄待機.
> 従業員:
雇用主との賃上げ交渉.
低賃金 LMIA が処理される地域へ移動.
許可証の延長ができない場合、就労を停止し "Visitor record" を申請.
過去にリストに含まれていたが現在除外されたCMA:
2025年1月10日現在、以下の CMA はリストから除外されています。
• ケベック州: トロワリヴィエール(5.2%)
• オンタリオ州: オタワ・ガティノー(5.4%), キングストン(5.7%), ブラントフォード(4.2%)
• マニトバ州: ウィニペグ(5.6%)
• ブリティッシュコロンビア州: アボッツフォード・ミッション(5.4%), バンクーバー(5.9%)
CMAとは?
"Census Metropolitan Area" の略称で、中心都市とその周辺自治体で形成される地域で、人口10万人以上、うち5万人以上が中心都市に居住することが条件です。通勤パターン等に基づき、高度な経済的・社会的統合がある地域と定義されます。
今後の対応
• リストの確認: 雇用主・労働者は、3か月ごとの更新(次回は2025年4月4日)
• 勤務地の確認: 郵便番号を入力し、CMAに該当するかを政府の地理検索ページで確認可能。
• 雇用戦略の調整: 賃上げや地域移動の検討が必要。
カナダ移住 参考リンク
☆ スキルドワーカークラス解説☆ カナダ永住権・自動ポイント計算
☆ カナダ永住権とは ?
最終更新:2026年4月2日
