カナダ移民 | スキルレベル別就労データ
2024年9月25日にカナダ統計局(Statistics Canada)から発表された, 2018年-2019年に移住されたカナダ移民の方々のスキルレベルと2021年5月時点での就業状況レポートによれば,
高度なスキルを必要とする職業, または逆に低スキルな職業に就く二極化の傾向があることが明らかになりました(Sept.30, 2024):
新移民の方々は, カナダ生まれの方々よりも, 医師・弁護士・エンジニア・IT専門職等, 高度なスキルを必要とする職に就く割合が高く, 一方で,
運送業や肉体労働等のスキルを余り必要としない職への従事の割合も多い傾向が見られます。一方で, カナダ生まれの労働者や非永住者(臨時労働者)は,
技術職や専門職に就く割合が高いようです。
主なポイント:
- 2021年5月時点で, 低スキルの労働者として働く最近の移民の割合(35%)は, 高スキルの職業で働く割合(40%)とほぼ同じである。
- カナダ生まれの人々に比べて, 特にスキルドワーカークラスで移住された方々はエンジニアリングやコンピュータ情報システムの専門職等の高スキルの職業に就く割合が高かったが, 看護の専門職に就く割合は低かった。これは, 資格取得までに期間を要することが要因と考えられる。
- 家族クラスまたは難民として移住した人は, 比較的スキルの低い職業に従事する傾向にある。
- 移民に方々の就労状況は, カナダ移住前の職歴, 英語またはフランス語のスキルレベル並びに, 年齢等の要因により異なるが, 米国またはカナダの大学・カレッジ等の学位を持った移民の方々は高い評価を受けている。
表1: カナダ生まれの人々と最近の移民(2018~2019年にカナダ移住したグループ)のスキルレベルごとの雇用分布を比較したグラフ
表2: 2021年のカナダ移民の職業分布をセクター別に表したグラフ。
表3: 2015年から2021年の期間の, 医療・製造・小売業・建設・教育における移民労働力の分布の経年変化を示すグラフ。
表4: 2015年から2021年までの移民労働者のスキルレベル別の雇用動向を示すグラフ。
まとめ:
このデータは, 最近のカナダ移民のスキルレベルと職業に関する貴重な洞察を提供しています。カナダの雇用主がカナダでの職務経験を重視していることを反映しており,
新移民が最初はスキルレベルの低い職に就き, 徐々にキャリアアップしていくのはよく見られる現象です。特に, Express Entryの連邦スキルドワーカークラスで移民した方々は,
専門職や管理職に多く見られ, 一方で, PNP(州提名プログラム)クラスで移民した方々は, あらゆるスキルレベル(非熟練労働を除く)に均等に分布しています。これは,
PNPに低スキル職種向けのプログラムが含まれているためです。
参考ベースデータ ⇒ カナダ政府統計局 Sept. 25, 2024
カナダ移住 参考リンク
☆ カナダ永住権とは ?☆ カナダ投資ビザの解説
☆ カナダ大使館 ビザ査証課 状況