カナダ永住権 | 関連参考情報

カナダ移民法成立と経緯:
1867年制定・憲法第95条の中で、連邦法優先の下で連邦政府と州・準州政府との間で管轄権が共有されるものと規定されております。移民制度は、カナダで最初に成立した4州、すなわちニューブランズウィック州、ノバスコシア州、ケベック州、オンタリオ州の経済成長と安全保障の礎として法整備されました。連邦政府移民局と各州・準州移民局との第一回会議は1868年に開催され、翌 1869年にカナダ移民法・難民保護法が初めて可決・成立しました。カナダ移民法・難民保護法の正式名称は “Immigration and Refugee Protection Act”、略称 IRPA。

1990年代には、カナダの他の州と準州も高齢化と低出生率の問題に直面、労働市場のニーズに対応する為、世界各国から多くの移民を誘致する目的の下で、移民制度・運用について州・準州の自治権拡大を求め、この動きが州独自の “Provincial Nominee Program” (PNP）制度の導入につながりました。

カナダ移民法では、永住権の認可基準と審査手続が規定されております。例として、エコノミッククラス(経済移民) の場合、いくつかの申請カテゴリーに分類され(投資ビザ、起業家ビザ、スキルドワーカー、PNP スキルドワーカー、カナダ経験者)、審査プロセスの各段階に於いて担当部課長、担当職員、ボーダーサービスエージェンシー、移民難民判定委員会等の各専門分野を担当する部署が決裁を担当、連邦裁判所は、担当機関・部署が規定の範囲内で公正に手続を執行していることを確認します。

用語:
移民（Immigrants）:
出身国から別の国へ長期的または恒久的に移り、永住権者、あるいは市民になる意思を持った外国人を差しております。

市民(Citizens):
市民権法で定義されており、市民としての地位に基づいた一定の権利を与えられている個人を指しております。一般的に、出生または帰化によって市民権を取得することができます。市民の権利には、その国への入国、居住、出国等があります。

永住権者(Permanent residents):
移民・難民保護法で定義されている、永住者としての地位に基づいた権利を与えられております。カナダ市民とは異なり、一定の法的事由に基づき国外退去処分を受ける場合があります。

外国人(Aliens):
法令では、外国から来た個人を外国人と呼んでおり、1867年制定カナダ憲法では、法令第91条（25）で定義されております。日常生活に於いて「外国人」という言葉の使用には議論の余地があり、不適切とみなされることがあります。

難民(Refugees):
人種、宗教、国籍、特定の社会集団の一員であること、政治的立場・言動等の理由により、自国で迫害されるという状況下他国に出国・一時滞在を経て移住するケースを指しております。

一時居住者(Temporary residents):
外国籍の人で、カナダ永住権・市民権を取得せず、限定された期間・限定された目的でカナダに滞在することを許可されたケースを指しており、一定の期間、カナダ国内で就労する労働者、就学する学生(留学生)、観光客等が該当します。

ポートオブエントリー（Port of Entry):
空港、陸路、海路を経由した国境では、カナダ入国許可の審査をカナダボーダーサービス庁の地域オフィスが入出国審査を担っております。

カナダ永住権取得プログラムは申請者の状況に応じ 3つのカテゴリー・グループに分けられます:

1. 家族カテゴリー:
カナダ市民または永住保持者の配偶者、内縁パートナー、子、親、またはその他、一定の条件を満たす家族に適用されます。この場合、カナダ市民・永住権保持者である家族のスポンサー資格、すなわち財務状況、年齢、居住地、健康状態、申請者をサポートする意思と能力が審査されます。

2. 経済移民カテゴリー:
カナダで経済的に自立出来ると判断される能力(財務状況、職能、職歴) が一定を基準を満たす場合、永住権の申請資格を得ることができます。要件コンセプトはカナダの経済的、社会的ニーズを満たすことにあります。申請者の専門分野・職歴・職能、学歴、語学能力、カナダ国内での就学歴・就労歴の有無、カナダ国内の親族の有無等の要素をポイント化し審査されます。このカテゴリー・グループは更に詳細カテゴリーに分類されます ⇒ Federal Skilled Worker Program、Federal Skilled Trades Program、Canadian Experience Class、Provincial Nominee Program, Express Entry。

3. 難民カテゴリー:
申請者の人道的理由・政治的事情・背景等が審査されます。

参考 ⇒ カナダ永住権・カテゴリー解説

カナダ移住 参考リンク

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